IH加熱のQ&A

加熱コイルに電流を流すと磁力線が発生します。 その上部にワーク(磁性体)を置くとワークに渦電流が流れ、ワーク自体が発熱します。

この現象を利用した加熱方式を、IH加熱といいます。

基本的には磁石に吸引する鉄系の材質とステンレス(SUS304・430)の材質は加熱できます。

その他詳しい事はご相談ください。

大部分の装置、機器が変更(改造)可能です。

ご相談ください。

採用は可能です。 ガス加熱・ヒーター加熱に比較して、急速加熱が出来るので タクトタイムが短くなり生産効率が向上し好評です。

円筒のドラムなどは比較的に簡単に加熱できます。 異型のものについてはご相談ください。出来るものと出来ないものがあります。

生産効率の向上に効果を発揮します。 生産現場では、加熱・加熱停止または冷却・加熱とサイクル状態で使用される場合と 温度保持のため温度調整でON・OFF操作が繰り返されます。

そのため、急速加熱と加熱に必要な部分の局部加熱が要求されます。 これらの必要条件はIHの特徴です。 この特徴が生産効率(タクト短縮)に効果を発揮するのです。

加熱面積もインバータの台数を追加することにより数10m3、数100m3の加熱も可能です。 また、加熱スピードは加熱容量に左右されます。 加熱出力インバーターは2.5kWh~20kWhまで用意されています。 ご希望の加熱容量は自由に設定でき、20kWhのインバーター20台で400kWhということで大容量の加熱も可能となります。

加熱物・加熱物の量・比熱、加熱容器の材質・厚み・大きさ等がわかれば、 ご希望のタクトに必要なカロリーが判明します。 必要カロリーが解れば加熱出力などが判明します。

なお、ご相談、見積依頼はお問合せのコーナーを参照してください。

広い面積については問題なく加熱できます。 極端に狭い面積の加熱はコイルの面積と出力で技術的問題が生じる場合がありますのでご相談ください。

条件によって可能です。 このことは、要求される温度分布の誤差が問題となります。

金型加熱を例にあげますと、 金型と樹脂との接触部の温度を出来るだけ均一の温度になるよう要求されます。 しかし金型の厚みは形状により異なる事と、放熱の量が場所によって異なる事で 均一加熱を難しいものにしています。

均一加熱を行うには、伝熱の時間と放熱量を考慮する必要があります。 金型に供給する熱量を場所によって変えることで解決することが出来ます。 この調整は、磁束の調整とコイルの形状の調整と出力調整とその他によって 可能となりますので、ご相談ください。

条件によっては可能です。条件により構造を検討いたします。ご相談ください。

素人の方でも簡単なマニュアルで取扱ができます。 厨房および密閉した生産工場では、廃熱の影響が少ないため 作業性の向上につながります。

電磁誘導加熱の場合、機器が熱を持っていても手で触れます。 ガス機器の廃熱は使用カロリーの50%程度が消費され、 廃熱のため機器と室内温度が上昇します。

そのため機器によっては一部分が伝熱および廃熱の影響で熱くなり、 火傷する危険性が有ります。 ですが、電磁誘導加熱の廃熱は殆ど有りませんので手でも触れることができます。

電磁波は電気が流れている生活用品のあらゆる物からでています。 現在、私達は電磁波の中で社会生活を営んでいて、常に電磁波を浴びています。

今、特に問題となっていますのはペースメーカーを装着している人達の機器に 異常が発生する可能性があるからです。

その原因は電磁波の強さがペースメーカーに異常を起こさせるのです。 電磁波は鉄板などの電気を通す導体で囲むと大部分が遮断でき微弱な電磁波に減衰します。 当社の工場使用機器などは、機器製作時に鉄板(導体)などで電磁発生源(コイル)を囲み遮断しています。

それでも不安なら少し距離(1m~2m)をとれば影響は極端に少なくなります。 しかしペースメーカーを装着している人達は万一のことを考え注意しておくことも必要です。

省エネと削減に繋がる加熱機器です。電磁誘導加熱(IH)の特徴と利点で記載している通り、 ガス加熱と比較すると熱効率差と廃熱量の差によって大幅に削減率が違ってきます。

工場など締め切った環境のもとでは廃熱のための温度上昇を抑えるのに冷房機器の使用が発生します。 その廃熱の発生量と比例して冷房負荷が増加し、エネルギー使用量の増加にともないCO2も増加と見なされます。

また、ヒーターとの比較でも、加熱特性(伝熱と直接加熱)と熱効率の差で消費電力(エネルギー)の消費量が異なります。

また、表面上に出てこない生産効率の差がエネルギーの使用量の差となってあらわれてきます。

電磁誘導加熱はガス機器よりイニシャルコストが高くなりますが、ランニングコストが低くすみます。 熱効率の差と廃熱の差がランニングコスト・燃費の差となってあらわれます。 生産性を含めた全体的なランニングコストを見ても、IHは大幅なコストダウンが期待できます。

その要因は熱効率と環境負荷(廃熱の差)の差により 冷房費用(デマント値の低減・消費電力の低減)、清掃費用・メンテ費用の低減によるものです。 生産性の向上に寄与しエネルギー削減となるのです。